ウォルドルフ・スクール(ホノルル)見学

日本からハワイに旅行に来ていた知り合い親子の希望により
Waldorfスクールを見学に行ってきました。

私は、神秘哲学者であるルドルフ・シュタイナーの教育ということと、かなりユニークな学校だということくらいしか知りませんでした。

私のママ友たちからのウワサでは、かなり良い評判と、または「テストや宿題がないので不安」とか、「アートに力を入れている学校」とか適当な評判を聞いていました。

オフィスで先生がとても熱心に学校の方針を話してくれました。
まず「アートに力をいれている」というのが、とんだ勘違いだとわかりました。

指先を使うということが脳の発達にとても重要だという医学的根拠から
1年生で編み物を教えるそうで、実際子供が作ったというウサギの形のぬいぐるみを見せてくれました。

粘土には、カラフルな蜜蝋を使うそうです。これも実際見せてくれました。普通のプレイドー(市販の子供用粘土)と違って固く、手の中でしばらく温めてからでないといろんな形にできません。これも、忍耐力を養う訓練だそうです。

これはただの図画工作の時間ではないのです。手先を使うことによって人間形成をしているのだそうです。

教科書はありません。ではどうやって学ぶかというと、先生がクラスの生徒たち話しをしていきます。生徒たちは真白い本を渡され、それに先生の説明したことを聞き自分の想像力を働かせて絵を書いて、文章を書いていきます。自分の耳で聞いたことを頭で理解して、それを本に書く。それで自分だけの教科書ができるわけです。(見せていただた生徒の教科書は、カラフルで芸術的なものでした)先生いわく、与えられる教科書は、他人の情報。他人の情報を暗記することは、ただの暗記であって本当の理解ではない。
公立学校では試験を頻繁にしますよね。試験に受かるために、生徒たちは一生懸命暗記をする。暗記が上手になり、試験にパスする術がうまくなる。それで成績はよく、大学にも入れる。しかしエッセイがかけない、自己表現の仕方がわからない大学生がいるとのこと。それは本当の学びでしょうか。大学への進学はどうなのでしうかと聞いたところ、もちろんウォルドルフの卒業生にも有名大学に進学した人はたくさんいます。でも、大学に入ることが教育の最終目標ではない、と先生はおっしゃいました。自分が情熱を注ぎ込めるものを見つけることが大事だといいます。今、どれだけたくさんのオトナが「やりたいことがわからない」でいるでしょうか。
私の子供たちにも、生き生きと自分を表現して情熱を注ぎ込める仕事を見つけてくれたらいいなと思います。

これは私の英語力で理解できた範囲内での学校の紹介なので、実際興味を持った方はご自分で是非見学に行ってみてくださいね。
定期的にスクールツアーをやっているそうです。

日本人の受け入れとしては、ESL(外国人のための英語の授業)はないとのことなので、小学校高学年くらいからは日常会話の英語ができないと入学は難しいとのことです。低学年の場合はまだ順応できやすいそうです。

Waldorf Schoolホームページ(英語)